とにかくbboyingは金になると世間に思わせないといけない

今現在bboyingに集中し邁進している者にとって「金」はなんとなくイメージがしづらいのかもしれない。

 

特にゴールデンタイムである10代の内は金のためにやってるんじゃねぇ!という思いの方が強いと思われる。

 

それは当然の話。

 

金のためならbboyingなぞは現状すべきではないし、社会的名誉も含め全く期待できない。

 

ただただ世界で一番かっこいいと思っているカテゴリーの中でいかに自分が理想に近づけるか、ありていに言えば世界で一番かっこよくなれるか、ということが全てである。

 

それが年を重ねる毎に「金」を無視できなくなる。

 

社会で生きていくためには、あらゆる面において「金」を要求されるからである。

 

夜道を歩いているだけでも、歩道や街灯などインフラを利用しているし、国・地域にそこで生かしてもらえるための人頭税めいたものを払わなければいけない。

 

bboyingというカルチャーをより深く追求するためにはこうした基盤の安定は不可欠だ。

 

そのためには金がどうしても必要となる。

 

己で金を稼ぐことは真っ当ではあるが、競技的性質を有している以上出来れば時間の全てをbboyingに注ぎたい。

 

そうなると、2パターンしかなくなる。

 

bboyignに魅せられているパトロンに飼われるか、bboyignは金になると社会に認知されるか、である。

 

前者については、直接的な繋がりでもネットのサービスを駆使したやり方でもいい。

とにかく個人間でつながればいい。

相手は不特定多数でも特定でも構わない。

 

後者に関しては、企業・国が相手となる。

金が金を生むといった塩梅で、bboyingというコンテンツが金の卵であると社会に認知させることである。

あるいは、韓国のように国策として取り扱われる必要がある。(ただし、現状韓国bboyの商業化が成功しているかどうかは不明。)

ここで1つ重要な点として、オリンピックが挙げられる。

 

オリンピックの種目として採用されたことで大いに盛り上がったところではあるが、果たして諸手を上げて祝福できるかと言えばそうでもない。

 

賢明な方ならもうお気づきかもしれないが、オリンピック種目はメジャー・マイナーが入り乱れている。

 

オリンピック種目にザッと目を通してもらえばわかるかもしれないが、かなりマイナーで一般に浸透しているかと言えば完全にNOであると言わざるをえないスポーツも混じっている。

 

このマイナー枠に該当するのがbboyingである。

 

結局その競技だけでは生活できない、ということが起こりうる。

 

とどのつまり商業的な成功が必要不可欠となる。

 

この商業的な成功というのは、一般人がちょっとした余暇に安価でいつでもどこでも気持ちよく楽しめる、という性質を持つかどうかである。

 

現状そのスキル的進化・深化が激しい中でそういった視点からの商業化を図ることは、今後のbboying界を考えるにあたり非常に重要な点である。

 

最もわかりやすい点で言えば、ボクササイズをイメージするといいかもしれない。

 

プロボクサーのようなゴリゴリ感はまったく求めてはいないが、運動にもなるしなんだか少し強くなったような感覚を与えていることで多種多様な層を取り込めている。

 

こうした「敷居を下げる」努力をbboyingはなかなか考えることができなかった。

 

発展途上のカルチャーであるためそれも必然ではあるが、現在ある程度の成熟を伴うにあたり、システム面からのイノベーター(厳密に言えば手垢のついたありていなシステムの導入に過ぎないが)の登場も近いのではないかと考えている。