bboyの本質

bboyの本質について

 

それぞれに考えがある中での個人的な見解です。

 

遊びの部分こそbboyの本質だと個人的には思っています。

 

ガチガチに固めたセットムーブ

 

正確無比なパワームーブ、スキル

 

勝つためには非常に重要で、そもそもバトルで相手を叩き潰しにいくんだから当たり前だろ!と怒られそうな勢いですが、案外思い返してみると「遊んでいる」場面の方が記憶に残ってたりします。

意味ありげな所作から雰囲気、なぜこの人はこのタイミング、この技、この音で遊んだんだ?と勝手に意味を深堀りしてしまう感覚。

勝ち負けの次元ではなく、よりbboyらしさを追及している姿勢。

 

毎回ガチガチなセットムーブをする人であればジェスチャーまで通り一辺倒で想定内で収まるため、「あ、今日はちょっとセットミスッたな」とか「いつもよりフリーズ止まったな」くらいの間違い探し気分であまり気負いせず見れるんですが、「遊び」をわかってる人だと「今回は何するんだ?」という期待と「何の意味があるんだ?」という問題提示をされている気がしてきます。

もちろんある程度の実力があっての遊びなのでそこは勘違いしてほしくはないのですが。

 

各々が思うbboy像を遊びで体現すること。

 

遊び、というとふざけているような印象を与えてしまいますが、その人自身が持つアイデンティティ、所作の部分とでも言えばいいんでしょうか?

 

フロアーへの出方、はけ方に始まりムーブ中の良い意味での違和感などなど、、、

 

「あれ?なんだ今の?さりげなくかっこいいぞ、、、」という感覚。

 

こういった遊びの部分にbboyの本質があるんじゃないかな、と思っています。

 

なので、猫も杓子もやってるムーブ終わりの「来いよ」みたいなジェスチャーは大嫌いですね。

ムーブと関係無いとこまで何の主張も無しにみんなと横並びかい、と。

Undisputed 2017

通常であれば1セットすら取ることが困難な世界トップランカー達に対して圧倒的な大差を付け、こいつが現役でいる限り俺は王者になれない、と諦観の境地に誘うほどの実力差を見せつけました。

 

まさに不世出の天才であり、「全てを過去にする」と言ってもなんら憚ることの無い存在、かつ、ここまで来ると同じ時代に生まれた自分の運命を呪うしかないといった状況ですね、、、。

 

勝ち戦に関して言及するのも野暮なので、thesis戦に言及するとすれば、個人的には1セット・3セット目はisseiが取っているような気がしましたが、、、

 

優勝こそ逃しましたが、それでも準優勝ととてつもない偉業なわけで、それに加えて今回は優勝以上に価値のある内容を見せてもらった気がします。



 

ほとぼりも冷めたようで

ほとぼりも冷めたようなので一応、、、

本ブログは賛否両論ある題材を扱っているので、情熱に燃え毎日厳しい練習をしているbboyほどあまり快く思わないことでしょう。

まぁそもそもストイックなbboyはこんな過疎ブログを見にも来ないとは思いますが、、、。

 

bboyのネガティブな部分にフォーカスしているため、批判は当然免れないものとして考えていましたので、ひっそりとあまり人目に触れず細々と、、、と思っていましたが、まぁ結果的には賛否両論ありましたねw

貼った方が善意なのか悪意なのかは別にしても、衆目に触れると色々な考えが交差してなかなか面白いですね。

とは言っても同じようなジレンマを感じている方に見てもらえるのが一番なので、無闇やたらに閲覧されるのはまったく気乗りしませんが、、、。

意見にしても的を射ているものから極端な的外れ、勘違いまであり、、、

否定、肯定、批判、推敲、、、

惜しむらくは、題材についてのディスカッションでは無く最終的にこのブログ自体がメインの話題になってしまったことでしょうか。

燃料として投下されたからにはもう少し有意義なディスカッションになってればなぁ~という思いで、結局いつもの匿名掲示板のノリで議論を深めることをシャットアウトされては生贄にされた甲斐が無いなと。

 

思考に一石を投じ、わずかながらでも波紋が広がればいいのかな~という軽い気持ちなので、あくまで無限にある価値観の1つに過ぎないことを理解した上であまり肩肘張らずに適当に読み流していただければ。

スレッドについて

スレッドについてです。

 

初見だとまるでマジックのようで、その連続性やアーティスティックな面から非常に魅力的かつbboyingに革新をもたらした重要なファクターの1つです。

 

まだまだ可能性を秘めており、日々新たなスレッドが生みだされているように感じます。

 

ただその魅力とは裏腹に強烈なデメリットが存在します。

 

複雑な要素を孕んでいるためセットムーブになりがちでアドリブが難しく音が取りづらいこと。

追及しすぎるとbboyingの王道とはまったく違う方向に向かってしまうこと。

 

これに軟体が加わるとbboyingのカテゴリーに属しながら、末席に追いやられることになります。

スレッド+軟体はメインストリームにはなりえない。

 

しかし見た目のインパクトは強烈です。

 

強烈なんですが、bboyingのかっこよさとはかけ離れていくジレンマを抱えています。

 

特に致命的なのは音を表現できないことでしょうか。

 

昔ならいざ知らず、これだけベーシックの底上げがなされている中で音楽性の部分がすっぽり抜け落ちてしまうようでは今後さらに改良されたスレッドが誕生するまではメインストリームへの完全復権は難しいのではないでしょうか。

ノーリズム

立ちダンサーも顔負けのリズム感で踊るbboyもいれば、致命的にリズム感の無い、あるいは練習してこなかったためにどう取っていいかわからないといったbboyまで、とかくリズムや音ということが比較的軽視されがちな傾向のbboying。

スクールに通っているような最近のbboyはそんなこともないのかもしれませんが、独学、あるいは昔ながらのbboyには完全に音を無視したりする人が少なくありません。

 

基本ムーブ自体の難易度が高いせいもあるかもしれませんが、ダンスの基本中の基本であるリズムキープという概念が薄い不思議なダンスジャンルと言えます。

 

音取るのめんどくさいしよくわからんからとりあえず凄い技とか凄いフリーズとかオリジナルっぽいムーブで沸かせればいっしょ!みたいな人がまあまあいます。

 

キャリアが長いにも関わらずまともにアップダウンやエンカウントを取ることが出来ないbboyも存在しており、ステップやムーブも出汁の効いてない味噌汁のように「なんか違う」感で溢れています。

 

killing the beat動画が溢れている昨今ですので豊富な教材からどう音を取ればいいのか、という部分はほとんどのbboyが理解していると思いますが、いざそれを実践するかどうかとなるとまったく別の次元で、そもそもやらない人、強いビートにしか合わせない人など、bboyの中でも音楽に対する捉え方は話題になっているようでその実軽視されていることは否めません。

特にアドリブ無しでセットムーブしか無いbboyはたまたまハマれば御の字ではないでしょうか。

カウントでセットを作る心配性な人もいそうですが、ともするとバトルというよりはワンマンショーの見せ合いで、バトルが小規模なショーコンテストに見えなくもありません。

 

音の部分は今後、もしくは現在進行形で指導的な立場にあるbboyがしっかりと伝えていかなければならない重要なファクターであるため、後進は指導者をよくよく吟味する必要がありますね。

bboyingにおけるジャッジの意義~意味の無い空虚なジャッジの存在~

絶対あっちの勝ちだよな、、、

 

絶対俺の勝ちなのに負けた、、、

 

負けたと思ったのに勝った、、、

 

 

などなどbboyのジャッジには常にフラストレーションやサプライズが付きまといます。

 

100人いたら100人がこっちの勝ち!と言えるほどかましてるいるならさすがにジャッジの主観で覆ることは少ないのですが、それでもまぁまぁ稀にあります(笑

 

100人いれば100人のジャッジ観があり、ジャッジのルールについて統一されていないのが現状です。

勝敗はジャッジの主観のみです。

恐ろしく細分化してスコアを付けている人もいれば、恐ろしく適当に勝敗を決めている人もいます。

おかしなジャッジをしても、ルールも罰則も無いので何のお咎めもありません。

さすがに毎回おかしなジャッジをしていると声がかからなくなりますが、、、

 

主観、というのは非常に便利かつ杜撰な言葉で、都合の良い言葉です。

何を言おうが、これが俺の見方だから、という一言で済まされてしまいます。

 

つまり同じ相手とバトルしても、ジャッジが変わると勝敗がコロコロ入れ替わる可能性が高くなります。

 

そうなるとジャッジ次第では永遠に勝てない相手が発生することになります。

 

あいつのスタイルは嫌いだからダメだ。

 

やら

 

あいつのスタイルは好みだから最高だ。

 

などなど。

 

100人の観客がAの勝利だと思っても、ジャッジがBに手を挙げれば勝ててしまう世界です。

1人の絶対評価が、100人の相対評価を上回る捻じれた状態が発生します。

 

例えば素人を100人集めたイベントならば、それが正解な場面もあるかもしれませんが、そうではない場面も散見します。

 

仲が良いから。

 

本番では調子が悪かったけど練習で凄いことは知ってるから。

 

大御所でネームバリューがあるから。

 

など、しょうもない理由で勝たせる人もいます。

bboyのプライドをドブに落としてきたような本来ジャッジをしてはいけない人です。

 

突き抜けたトップbboy達ならまだしも、多くのbboyは拮抗した団子状態の中で目糞鼻糞の状態にあります。

そうしたボリュームゾーンに位置するbboy達はとかく「ジャッジ次第で結果が変わる」ことに振り回されがちです。

ジャッジ次第で変わる結果にそもそも価値があるのか、と。

ジャッジ次第で優勝したり、予選敗退したり、1回戦負けしたり、、、

それで一喜一憂することがいかにバカバカしいかがわかるかと思います。

 

さらにbboyシーンが進化するためには旧態然としたジャッジシステムを抜本的に再構築し、規模の大小に関わらず全てのイベントに浸透させる必要があるのかもしれません。

dyzeeの提唱するジャッジシステムは存在しますが、まだ完璧ではありませんし、またほとんど浸透していないように思います。

ムーブやスキル、パワームーブは進化しているのにジャッジだけは相変わらず、というのもおかしな話で、ジャッジシステムも進化して然るべきだと思います。

今にも崩れそうなボロボロの小屋に最新の家電を置いているような違和感を覚えてしまいます。

好きなことで飯を食えてるからいいんだ!は本当に正義なのか?

この世に存在するbboyにとって一番の喜びはプレイヤーとして日々成長し、かまし続けることではないでしょうか。

 

身体的にもモチベーション的にもピークである20代を過ぎると劣化の一途を辿ります。

ライフステージ的にもキチガイじみた練習量を確保することが困難、あるいは不可能になります。

つまりプレイヤーとして成長することが困難となります。

 

そして、お金に不自由する毎日。

 

好きなことで飯を食えてるからいいんだ!

 

とか

 

好きなことできてるから今の生活に満足だ!

 

とか

 

本当でしょうか?

 

自分に嘘をついてませんか?

 

 

レッスンをしたり、イベントを開いたりする暇があるならその時間を自分の練習時間に充てた方がいいんじゃないですか?

 

現役のオリンピックに出場するような選手が定期的にレッスンやイベントを主催しますか?

彼らにそんな時間はありません。

日々の全てを練習に捧げています。

 

なんとなく耳心地の良い言葉で自分を欺いていませんか?

 

もう頑張れなくなってる自分。

 

自分にムチ打てなくなっている自分。

 

自分の成長を諦めてしまった自分。

 

成長痛に耐えられなくなった弱い自分。

 

bboyにとってプレイヤーでカマシ続ける以外のことは代替行為でしかありません。

 

あなたの周りにもいませんか?

 

同じようなマンネリ、変わらないスタイル、増えないスキル・パワームーブ。

 

誰かに偉そうに説教しだす人がいたらその人は止まった人だと思ってください。

 

メソッドや価値観は常に流動的なものであり、常に革新をはらんでいます。

昨日の正解が今日の正解ではありません。

常によりよい思考、発想を模索してる内は、人に説教してる時間なんてありませんし、試行錯誤の中で人に講釈を垂れるなんておこがましい以外の何物でもないことを進歩的な人は理解しています。

 

壁に向かって話しかけてろ、くそくらえ、ですね。