HIPHOPにおいてオリジナリティは最も重要なファクターの1つである。
そうであるが故にバイトという概念が存在する。
バイトについて書きだすと禅問答のように出口が見えなくなるのであえて言及はしないが、バイト批判をかわすために最も効果的な文句がある。
自分らしく個性を出して踊れ。
まさにマジックワード。
判断に困るようなスタイルでもこの一言でオールオーケーだ。
とりあえず個性的だ、ということで容認される優しさがある。
しかし、青天井で競技性が高まる中でこのマジックワードは無慈悲な鉄槌を下すことにもなる。
個性個性、オリジナルオリジナルで当人の成長を止めてしまうのだ。
本来、オリジナルというものは競技である以上すべてのベーシックを網羅した上で追及する要素なのだが、なぜだか中途半端なベーシックの上にオリジナルを敷こうと試みる者も存在する。
勝ちにこだわるか、日々の息抜きで終わらせるか、本人の意識によってマジックワードはいかようにも姿を変えるあたり罪深い言葉である。