学ばなくなった時点で教える資格はない

誰しもが結果を出し続けている現役bboyに教えを乞いたいと考えている。

 

しかしどうしても地理的な条件から難しい場合があり、地域に根差したスクールに通わざるをえない。

 

スクールに通うという時点で無知に等しい状態であり、インストラクターの質まで判断することはほぼ不可能である。

 

ネットにより評価が白日の下に晒されされるようになった現代においてもニッチなダンス業界においてはなかなか正確な情報を得ることは難しい。

 

そうするとどうしても香ばしいbboyから学ばざるをえない状況が生じてくる。

 

一昔前のスタイルであったり、基本的なパワームーブ・スキルができなかったり、ありていに言えば教えるレベルに達していない者が教えている場合が多々ある。

 

単なる人材不足ではあるが、これは地域によっては深刻な問題となる。

 

人は自らが理解し体得しているもの以外を正確に教えることはできない。

 

指導することができたとしても暗中模索、サポート程度の介添えに過ぎない。

 

これが指導に特化し研究・分析を怠らない者であれば一流の指導者として屈指のbboyを輩出することが可能だろう。

 

ただほとんどのインストラクターはそうではない。

 

得てして成長が止まっているものであり、今後も成長・拡張が望めない場合がほとんどである。

 

年齢からか、バトルに出なくなった緊張感の欠如からか、とにかく安穏とした地位により堕落していく。

 

学ばなくなってしまうのである。

 

日進月歩で技術が進化しているbboy界において致命的である。

 

本来、教えている時間以外はすべて研究・分析を行わなければ追いつかないはずである。

 

いつまで経っても同じようなことしかしていない、あるいはバトルに出なくなるようなbboyが指導する立場にいるなど論外である。

 

バトルこそがbboyのすべてであるにも関わらず、現役じゃないから、などと寝言をほざけば画龍点睛を欠くと思われても致し方ない。

 

負けるのが怖くてバトルに出れないならなおさら人に指導することなど辞めた方がいい。

 

一生bboyを名乗るならバトルにもサイファーにも怯まず出るべきだ。

じーさんばーさんにジャッジされる日がくる

bboyバトルのジャッジがもしもお爺ちゃんお婆ちゃんだったら。

 

普通に違和感があるんじゃないでしょうか。

 

オリンピックじゃあるまいし老人にジャッジされるのはカルチャー的にマッチしないんじゃ、という思いがあるかと思います。

 

しかしいずれ現実のものとなる日がくるかもしれません。

 

理由はわかると思いますのであえて言いません。

 

それぞれに役割があります。

 

後進に道を示す者。

 

選択肢を広げる者。

 

その役割に注力するべきです。

 

人間の価値観というのは偏見の集合体であり、良くも悪くも年齢とともに強化されていく傾向にあります。

 

イベンターはイベントに集中すべきであるし、シーン拡大に尽力している者は縁の下の力持ちとして裏方に徹すべきであり、気の迷いでジャッジをするべきではないと考えています。

パワー・スキルが出来ないインストラクターは不要である

表題のとおりである。

 

もっと厳密に言えばキッズに教えることを避けてほしい。

 

体がきかなくなっている成人層やあえてそこだけに注力している層、あるいはエクササイズ・気分転換目的ならそれでもいい。

 

なぜかというと、パワー・スキルが出来ない時点で将来的な伸びしろが極端に減退するからである。

 

できる人間が教えるのと、理論はわかるができない人間が教えるのとでは雲泥の差がある。

 

できる人間の指導は膨大なトライアンドエラーに支えられた強固かつ無駄のないクリティカルなものが多いが、できない人間の指導というのは得てして机上の空論じみた不確実性を伴う。

 

ウインドミルができる人間とウインドミルはできないが理論だけは知っている、という人間がいたとしてどちらから教えてもらいたいだろうか。

 

当然できる人間からである。

 

中には類まれなる観察・分析力で的確な指導力を有する者もいるかもしれないが、その選別は結果論だけでしか導き出せず確度が低すぎるため除外せざるをえない。

 

そのため、得意技しかやらない、スタイルのみに特化している、という場合については理解している上で師事する分には構わないが理解の浅いキッズ層には不適である。

 

満遍なく、そして将来的な成長を考えた時に特化系のインストラクターはデメリットしかない。

 

ポリシー・プライドがある、というのは建前で実際には苦手、やってもやってもできない諦観、得意なことだけやりたい精神的怠惰等後ろ向きな理由でしかない。

 

本当にやる気があるのであればできるまでやるのが本筋であり、過酷な鬼の道から逃げた結果であるのがほとんどである。

 

特化系に師事するとどうなるかと言うと、どうしてもそのスタイルや価値観をミラーリングしてしまう傾向にありオールマイティーが求められる現代にそぐわないと言わざるをえない。

 

フィジカルはbboyの最も重要な土台であり、この土台がないことには拡張性・成長性を望むことはできない。

 

パワー・スキルを疎かにするということはこの土台を捨てるということである。

 

つまりは現代における標準的なパワー・スキルを習得していない時点で教える資格がないとも言える。

 

自分のエゴで、自分の得意なことだけを教えている内は三流以下である。

 

自らも最新の技術を学び会得し続ける気概や結果を見せなければインストラクターなどすぐに辞めた方がいい。

商業化されていない若者文化であるbboyingはどこに向かうのか

bboy

 

一般層が聞けば厨二病を連想させるような死語にも等しく、ありていに言えば揶揄される代表語録の1つでもある。

 

90年代のbboyファッションブームは黒歴史として君臨し、今や完全に時代遅れのダサイアイコンの1つでもある。

 

bboyと聞いて連想するものと言えば

 

厨二病

腰パン

newera

ダボダボ

黒人

yoyo言ってるデブラッパー

 

このへんだろうか。

 

ブレイクダンスをやっている人、とはならない。

 

今やテンプレコテコテbboyファッションに身を包む御仁はなかなかお目にかかれないし、いたとしてもこんなイメージであるからこそ若気の至りということで中学生までが限界だろう。

 

大の大人がテンプレbboyファッションで街を練り歩いたなら痛いを通り越して直視しがたいものがある。

 

その思想から何から若者文化でありヤング世代が牽引するものである。

 

しかし時を重ねた現在においては老若男女、あらゆる世代において楽しまれている点において歪みが生じているのも事実だ。

 

人体の極限を模索するハードな身体表現

 

勝つか負けるか、というグレーが存在しない実力主義

 

そこに狡猾さや妙な処世術が絡む余地はない。

 

本質的に政治的な動きや狡猾さを嫌う傾向にありひどくピュアである。

 

そうであるがゆえにまったく浸透しない現状がある。

 

ただ近年においてはそうした潮流を改める動きもあり、一過性のブームに終わらせないという姿勢が伺える。

 

が、そうなると本質を失う危険性をも孕み、主導する者達だけが利する構造の確立を看過することにもなりかねない。

 

HIPHOPはプライドの文化でもあり、下手な奴はゴミ扱い、門前払いの世界である。

 

それを門戸を広く開放し、誰でもウェルカム、ニコニコ笑顔でサービス精神満点なんてやってしまえば生活のために魂を売ったと捉えられてもしょうがない。

 

ダンスを生活の基盤と捉えた時点でアートとしての本質を失いかねない。

 

今後、増加するbboy人口と比例して中高年層における人口も増加することは想像に難くない。

 

酸っぱい葡萄で貶めることしか能がない老害にならなければいいが。

 

世界を獲ろうが何も変わらないかもしれない

ニッチなジャンルにおいては世界一になったところでその苦境というのは改善されない可能性が高いと考えられます。

 

メジャーなジャンルにおいて世界クラスになれば引退後も庶民以上の収入により優雅安泰な生活を送れる可能性が高いです。

 

しかし、マイナージャンルにおいては現役中、引退後においても常に背水の陣を敷かれることになるやもしれません。

 

とにかく経済還流性が弱いことに尽きるでしょう。

 

ほぼ資産性皆無の若年層がメインだからというのもあるでしょうが、金を使う層にウケない、ということもまた一因かもしれません。

 

一般層からするとまだまだbboyはサーカスと同じように一過性の刺激を得るためだけのコンテンツに過ぎません。

 

いやいやちゃうがな!と言って詳細を説明しようとしても、別に相手はそんなことは望んでいません。

bboyのヒストリーや知識を求めているのはbboyだけですからここは勘違いしないようにしたいところです。

 

ここまで特段経済的な隆盛を見ないあたり、どこかで構造改革を行わないといつまでたっても現状に甘んじることになるでしょう。

 

金を使う層に響くような施策を打たなければいけません。

 

わかりやすい形で言えばプロリーグのような形は必要でしょう。

 

日本におけるプロ野球選手は840名、プロサッカー選手は約1000人ほどのようですがプロのbboyとなると一体誰?となりはしないでしょうか。

 

一番に浮かぶのがtaisukeではありますが一般的な認知度は低く、また登録等どうなっているのかいまいちイメージしづらくプロなのかアマチュアなのかよくわからないのが現状です。

 

また、肝要となるのがスポンサー企業でしょうか。

 

活動が高度になればなるほど拡大すればするほど莫大な資金が必要となります。

 

ある一定の規模を越えると企業からの資金援助無しには活動することができなくなります。

 

企業が望みうるターゲット層に響かない、あるいは採算が採れない人口規模では広告効果も低く費用対効果の観点から門前払いです。

 

大金をかけた計画的な仕込みから大々的に売りださないことには bboyの経済的発展性は望めないのかもしれません。

BBOY活動における支出額

例の如くざっくりいきます。

 

毎月イベントに2回参加・エントリー料金を2000円と仮定すると

 

4000×12=48000

 

交通費を2000円として

 

2000×24=48000

 

週末に開催されることがほとんどなため飲食等の付き合いで6000円

 

6000×24=144000

 

スニーカー・ギア等の被服費として月に10000円

 

10000×12=120000

 

練習場所で料金がかかるようであれば300円ほどとして、週3日の練習だとしても年間で12×12=144回、すべて有料施設を使用することはないと思いますのでその半分として72回、72×300=21600円

そして練習場所までの交通費を700円ほどとしましょう。

144×700=100800円

 

ここまでで482400円、50万近くになります。

 

その他肉体を酷使しておりケアの重要性に気が付いている方は、整体、整骨、病院、サプリ、トレーニング等においての支出もあるかと思います。

 

学生bboyについては親からの金銭的援助がないとなかなか難しいところかもしれません。

また、bboy界のボリューム層だと考えられる単身勤労者の20代について、20代前半の平均年収は248万円、20代後半は344万円であり、税金や社会保険料を引いた手取り分は平均年収の2割マイナス、すなわち20代前半で198万円、20代後半で275万円程度なため、20代前半で手取りの約25%、20代後半で約19%を使用していることになります。

ちなみに、総務省の家計調査報告から35歳未満の単身世帯の家計支出の月平均額が155808円のため、年間の平均額が1869696円となります。

娯楽、交通、食料、被服等重複する項目の比率での比較が必要ではありますが、まぁ多少力を入れてる趣味であればどれも似たようなもんと言えるので特筆することはありません。

 

問題になるのは非正規雇用bboyなのかなと。

テレアポ等で食いつないでいる非正規雇用、インストラクターにおける個人事業主扱いの場合一体どうやって生活しているんだろうという素朴な疑問が湧いてきたりこなかったり。

平均年収を取れている正規雇用の方は時間がないためbboy活動がトーンダウンしていることが多く支出も下がりがちで、翻って非正規で時間がありモチベーションの高いbboyほど収入が低いにも関わらず支出の割合が高まり逼迫する傾向にあると考えられるため、生活に支障をきたす、あるいは生活水準が低いのではないかという想定、および実際のイメージがあります。

 

イベントにおける賞金等は雀の涙でありほとんど当てになりませんし、かと言って時間があれば練習をしなければいけませんので収入増も望めません。

収入は時間との等価交換であり、bboyはここに注力することができません。

類稀な特殊能力があれば時間対効果を最大にして労働力を最小化することができるかもしれませんが薄給モチベ高bboyには難しいでしょう。

 

上手くなりたい→沢山練習する→勉強就職仕事ほっぽらかし→低賃金低待遇→生活基盤脆弱→やっぱ仕事ちゃんとしねーとな、、からのフェードアウトor高みを目指したいからループ

 

大多数にとって一過性の遊びで終わってしまう要因が、bboyingの時間対効果の低さと評価基準にあると言っても過言ではないでしょう。

とにかく習得に時間がかかる!

簡単な動きですら慣れないと時間がかかる。

難しい動きならなおかかる。

それをさらにクリーンな状態にもっていくという荒行が待っている。

そしてオーディエンスの目は年々厳しくなっている。

みな好きで始めているため大なり小なりプライドを持っているため恥はかきたくない。

全然練習してないんだろーなーって雑なクオリティのbboyもいますが大して時間取っていないか何も考えてないんだろーなってくらいの印象で評価は低くなりますからそれは避けたいわけです。

クールなスタイルに憧れて好きで始めたわけですから当然評価され脚光を浴びたいに決まっています。

 

上手くなるほど、あるいは上手くなくてもシーンに没入すればするほど貧困になる可能性が高いのではないか、というテーマでした。

何歳からブレイクダンスを始めたら超人になれるのか?

taisuke、isseiといった日本を代表するレジェンドがダンスを始めた年齢が7歳。

 

今後さらなる過当競争を考えると1歳から始めている層が存在してもおかしくはなく、当然いるだろうということは想像に難くありません。

 

こうなるともう環境依存になってくるわけで。

 

親がbboy、かつ子供にもbboyingをさせる気満々、という環境がベストですね。

 

親族クラスだとちょっと弱いですね。

 

教育はもう言ってしまえばイコール金です。

 

特異な例外を除外したとしても金がなければどうにもなりません。

 

命に等しい金を注げるのは親や祖父母のみです。

 

ダンスに理解を示し、また支援に情熱を持っている親ならばダンスの練習のために家屋、あるいは別条件においても最適なスペースを用意してくれます。

 

体操界のレジェンドである内村選手はそもそも親が体操教室をしているという環境であることからも早期教育・環境整備の重要性が伺われます。

 

人間の体は突然変異的に能力や技術が向上することはありません。

 

長時間の弛まぬ努力によってのみ研ぎ澄まされていきます。

 

もうこれは当たり前の話で長くやってる奴が強い、というシンプルな話です。

 

能力=時間という図式はシンプルにして至高、結果は抜きにしても時間を費やした努力は必ず能力として反映されます。

 

まぁチンタラやって時間を浪費しているような場合は除外ですけど。

 

こうした先行者利益を享受できない後発組はどうしたらいいかというと、もう密度を圧倒的に高めるしかないわけですね。

 

ただその弊害として人体には限界があります。

 

普通にやってれば限界を超えると壊れます。

 

特にケアについては圧倒的に疎かな面が見られるジャンルですから、今後トップアスリートとしてどういった方向に進むのか。