UPROCKと競技性は反比例する

個人的な見解ではあるが今現在においてUPROCKは死にかけている要素の1つである。

 

原因として考えられることは競技性の先鋭化だろうか。

 

競技としてミスが許されなく体力配分のことも考えるとUPROCKを挟み込む隙間が減少していくのは致し方ないことと言える。

 

競技において無駄な体力の消費は禁忌事項であり、UPROCKはまさにそれに該当する。

 

クラッシュを誘引する原因になりかねない。

 

となればUPROCK合戦をすることはデメリットにしかなりえない。

 

あえて挑発し相手の体力を消耗させる戦略としては有効かもしれないが。

 

またUPROCKが勝敗を決する重要な評価点になりづらいこともこれを遠ざける要因の1つである。

 

UPROCKを勝敗の鍵にしているジャッジもいるかもしれないが、それもクオリティの高いムーブの前では重要な加点とはなりづらいのではないか。

 

BBOYの文化として重要な意味を持ちつつも形骸化していく可能性が高い要素になりつつあるのが現状であるが、これは無駄なものを削ぎ落し環境適応・進化している過程とも取れるため一概に否定もできない。

 

原理主義的な考え方からするとUPROCKが軽視されることは看過できない事項かもしれないが、一定の条件下のみで適用されることから使い勝手もなかなかに悪くどうしても後回しになりがちでもある。

 

バトル文化から発生しているにも関わらず現代のバトルにそぐわない性質を有しており、仮にバトルの定義にUPROCKが含まれているならば、現代のバトルは本来的なバトルではなく、交互にルーティンを見せ合うショー形式であるとも考えられ、今後UPROCKはどういった立ち位置になるのか興味深いところである。