BBOYは、映画「フラッシュダンス」中のたった1シーンで世界中に衝撃を与えた。
しかし、一過性のブームとして扱われ一度死ぬことになる。
その後、ヨーロッパでは水面下で着々と進化を遂げており再興を果たすことになる。
BBOYは常にアンダーグラウンドとオーバーグラウンドを行き来している。
メディアで取り扱われる度に話題となることはあれど、継続した価値を与えられるまでに至らず尻すぼみで終わることがほとんどだ。
世間的にはブレイクダンスは何度も死んでいる。
プレイヤー、あるいは常にシーンの動向をチェックしている者以外は今現在ブレイクダンスがどういった状況にあるのかを理解しておらず、また理解する気もないしそもそも興味もない。
日々の生活における暇つぶしの1つに過ぎない。
経済に及ぼす影響力もさしたるものではないと予想できる。
BBOYのスポンサーになったところで、購買層はBBOYに限定される。
マス層がBBOYを見てどれだけ影響されるだろうか。
踊りもしないマス層はBBOYのギアには興味が無い。
BBOYがスーパースターを履こうがスウェードを履こうがどうでもよく、メディアやインフルエンサーが煽って初めて興味を持つに過ぎない。
ある意味でブレイクダンスは今も死んでおり、アンダーグラウンドのままである。
シーンは拡大しプレイヤーは増加している。
それでも社会に何も影響を及ぼさない。
しかし、それでいいのかもしれない。
アンダーグラウンドという環境でしかBBOYは生きられない。
それが本来の姿なのかもしれない。
あえてオーバーグラウンドに躍り出そうとするからこそ無理が生じるのではないか。