bboyはこうだ、という原理原則・歴史に基づいた考え方があります。
rock danceは本来こういうもので、uprockがうんちゃらかんちゃら、toprockはこうで、最後はfreezeして、powemoveももちろんこれがこうで、この動きをするなら曲はこうで、bboyはそもそもこうで、、、
こうした原理原則が唱えられるということはbboyingという文化が成熟してきている証でもあります。
しかし翻ってみると、学者じゃあるまいし出来るか出来ないか、かっこいいかかっこ悪いかじゃないの?という考え方もあります。
学問ではありませんので、机上のお話だけでは片づけることができません。
知識は凄いけど踊るとそうでもない、、、というパターンをどう考えるか。
HIPHOPの要素であるKNOWLEDGEという概念は、近年声高に叫ばれるようになったものではありますが、取り扱いもなかなか難しいものなのかと思っています。
KNOWLEDGEはbboyとしての厚みを増す効力がありますが、ことさら必要性を説く意味も無いかな、と思っています。
それはなぜかと言うと、知識があることはもちろん正しいことではあるんですが、果たして正確な知識を得ることができるのか、という問題があるからです。
リスペクトやbboyカルチャーへの向き合い方は、正常な思考を有し継続してbboyingをしている人間ならば言及する必要もないので取り上げませんが、単純に歴史についてですね。
全世界、津々浦々において、正確な情報が万遍無く共有されているわけではありません。
これは情報源が散逸しているせいであると考えています。
この人はこう言ってたけど、あの人はまた違うこと言ってるな、、、どっちが正しいんだ?ということが往々にしてあります。
共通認識の一元化を達成するためにはKNOWLEDGEを声高に叫ぶbboyがディクショナリーを作成するしかありません。
これだけネットが普及している現代ですから、ネットを活用しbboyディクショナリーを作成し全世界のbboyに正しい知識を普及させることが最適解でしょう。
そういうの面倒臭いからワークショップや俺に直接聞いて来たら教えるよ!
そんな返答であるならば、KNOWLEDGEは重要だ!bboyの本当の姿を知ってほしい!と言ってる割には実はそんなに重要じゃないんじゃないか、ただの出し渋りで立ち位置確保の詭弁に過ぎないんじゃないか、と勘繰られてしまいます。
重要であるはずのKNOWLEDGEが何故か広く正確に浸透しない、という点については身体表現であることにも起因してるかもしれませんね。
細かい技の名前や歴史なんか一切知らないけどめちゃくちゃ上手いbboyと、KNOWLEDGEは半端じゃないけどパッとしないbboyがバトルしたなら当然前者が勝ちます。
あいつはKNOWLEDGEがダメだから真のbboyじゃない、なんて言っても負け犬の遠吠えにしか聞こえないわけで、、、。
ダンスという性質上、どうしても体現できてるもの勝ちになってしまいます。
個人的にはKNOWLEDGEは重要だと考えていますが、無くても問題無い、というのが実情でしょうね。
こんなこと言ったらベテランはマジギレしそうですがw
でもこんなことを言ってマジ切れするのもベテランだけなわけで、新しく始める人達や若手はそもそもKNOWLEDGEという概念自体が希薄なので気にしてません。
ウインドミルがしたい!
というピュアな気持ちさえあればいいわけで、KNOWLEDGEが無いとダメなんだ、なんて敷居を高くする必要は無いわけで。
声高に叫ぶ者の自己ブランディングのための脅し商法に似てなくもないな、と。