読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

AB-BOYの考察

考察、というほど深くもなく硬くも無いのですが、、、

題名の通り、ab-boyについてです。

 

大御所や通常のbboyスタイル・bboy musicを好む層は強烈な拒否反応を示し、かと思えば熱狂的なプレイヤー・ファン層がいるという、bboy界の最果てでもあり強烈な熱源でもある、矛盾を内包した特殊の極地に位置しているab-boy界。

 

それほど長くもないbboyの歴史においてここまで賛否両論極まれり、と言ったジャンルが今まであったかというくらいに際立った個性を放つab-boy界ですが、客観視してみると何層にも積み重なったファクターで現在の隆盛に至っているのだな、と感じさせられます。

 

まずは、音楽的なアプローチからのジャンル確立かなと。

 

bboy界においては、音楽的なアプローチよりもシチュエーションやムーブからのアプローチが非常に多いです。(無いわけではありません。)

初期の基本技は他ジャンル、あるいは既存の技からインスピレーションを得て誕生している経緯があります。

中国拳法、サルサ、体操、カポエラ、アフリカンダンス、、、などなど現代においても樹形図のようなムーブからの派生を非常に多く読み取れます。

 

一方、現代に存在するダンスジャンルやステップは基本的には音楽ありきで、その音楽にマッチした形で発生してきました。

極端な話ではありますが、クラシックでbboying、break beatでバレエを踊ることの違和感を想像してもらえればわかりやすいかと思います。

 

翻ってab-boyは自分が踊りたい曲で、自分の得意なジャンルを踊る、という、ムーブアプローチでもなく、アニメミュージックから着想を得てまったく未知のダンスジャンル・ステップを確立するでもない、あくまで既存のダンスジャンルを踏襲しつつ「a-musicでありさえすれば何をしてもいい」というカオスな思想を軸にbboy界に1つのジャンルを確立しました。

「フレッシュ・オリジナルであれば何をしてもいい」時代があったbboy界ですから、こうしたカオス観は相通ずるものがありますね。

今まで様々な音楽を介して発生したダンスジャンルがa-musicの名の下に集結するわけですから、仮に音ハメをしていても根本的にムーブと音楽がマッチしていない違和感は厳然として存在しています。しかし、その違和感すらも織り込み済みの熱量ですから詰まるところ理屈では無く「これはこれ」といったところでしょうか。

ただ誤解が無いように、ab-boyの方々は曲に非常に強い思い入れがあるため音楽への反応性は非常に高く、通常のbboyよりも音楽の聞き込み具合が深いように感じました。

 

 

価値観の変容によりアニメ・声優文化への蔑視が和らぎ、市民権を得ることができたことも大きな要因でしょうか。

一昔前のオタクと言えば、宅八郎宮崎勤などからもたらされた気味が悪く後ろ暗いネガティブなもので、一言で言えばただただ「気持ち悪い」ものでした。

それが現在は非常にカジュアルなものになり、インターネットの発達により従来であればダンスに関わりの無かった層が大量に参入し、パイオニアbboyの活躍も後押しになり、長らく暗黙の掟としてタブー視されていた「アニメソングで踊る」という行為の正当化に成功しました。

「赤信号、みんなで渡れば怖く無い」の精神ですね。

もはや赤信号ではありませんが。

アニメファン・声優ファンであるダンサーの「アニメミュージックで踊りたい」という願望は、「アニメミュージックで踊ることの気恥ずかしさ」「ディスの対象になる恐怖」から、長らく抑圧されていましたが、諸条件が重なったことで局知的に爆発的な隆盛を極めることになります。

 

ニコニコ動画、パイオニアbboy、テレビ、インターネット、イベント、、、

 

 

エンターティメント性の高さも特徴で、一般受け、、、とまではいかないかもしれませんが数多のアニメファンを取り込む要素をふんだんに備えています。

フリースタイルバトルよりもフリーでありつつ、かと思えば強烈な縛りが存在している点もコンセプトがブれない要因であるのかなと。

bboyに対する認知拡大に一役買っていることは間違い無く、bboyのオーバーグラウンド化を望んでいるab-boyアンチは一概に否定できないところではないでしょうか。

 

アニメ・声優を媒介としたストリートダンス、ひいてはbboyingの普及といった側面からは非常に強い意味を持っていると思います。

 

 

しかし、前述したこうした要素の全てがbboyの本筋を好んでいる層の頭痛の種になっていることもまた事実で、bboy musicから繰り出されるbboy moveのdopeでcoolな、bboyの本質的なエッセンスが脱落していることが理由かと思われます。

bboyはhiphopのエレメンツであり、既知のhiphopとかけ離れすぎている、あるいはhiphopが存在していない状態であると。

文字にするとわかりづらいですねw

アンチとしてはシンプルに「かっこよくない」という一言に尽きるのかもしれません。

 

長くなってきたのでこのへんで、、、