前回は現実を踏まえた上でかなり辛辣な意見を述べてみましたが
今回はブレイクダンスの今後について個人的な見解を述べていきます。
まず、これからブレイクダンスをやろうとしている方、またはやり始めている方、
あなたの時間と努力を注ぎ込むほどに将来的にペイできるかをよく考えてください。
現在日本に純粋にプレイヤーという立場からブレイクダンスだけで食べている人が何人いるでしょうか?
いるかもしれませんし、いないかもしれません。
誰もよくわかってないんです。
野球選手なら年俸が公表されますから、あぁこの金額なら十分食べていけるな、ということがすぐにわかります。
俺はブレイクダンスだけで食べてるぜ!という人の情報発信が皆無なんです。
仮に食べていると言っても、そのレベルも様々で、税金を払って残りのお金でやっと食べていけてるだけなのか、はたまた高級車を乗り回して豪遊できるレベルのものなのか。
とてもじゃありませんが、ブレイクダンスにおいてバブリーな現象というのは見たことも聞いたこともありません。
というかそもそもダンス界で儲かって儲かってしょうがないという話自体聞いたことがありません。
苦しいな~、辛いな~、車も維持できないな~なんて話はよく聞きますが。
まぁこうした芸能・スポーツ関係で食べていくとなるとどの職種についても似たり寄ったりはあるので例としてはちょっと極端でしたが、他のメジャースポーツに比べるとそもそもの到達地点が金銭面で哀しいほどの状況で、どう頑張っても何千万だの、億だのという話にはなりません。
他のメジャースポーツなら数%の可能性があるやもしれませんが、ブレイクダンスに関してはどれだけ才能に恵まれていたとしても、金銭的な享受を受けることはほぼ不可能でしょう。
増えているとは言えブレイクダンス人口など微々たるものです。
また今後も特殊性ゆえ爆発的に増加するということは考えづらい。
今後もダンス番組など一過性の流行として消費されるに留まるでしょう。
そのような将来性の無い市場に果たして企業が食いつくでしょうか。
とどのつまり、金銭的な価値を生まない市場など、資本主義社会においては価値を持ちえません。
ブレイクダンサーにありがちですが、お金に対する意識が極端に偏っており、金よりもリスペクト云々の話に持っていき本質を見ようとしない姿勢が顕著です。
ブレイクダンスをもっと広めたい、もっと普遍的なものにしたい、でもお金云々の話は汚いからhiphop、ブレイクダンスには持ち込んでほしくない、俺たちはお金のためにダンスをしてるわけじゃないんだ、と。
でもよく考えてください。
今までテレビでブレイクダンスの大会のcmを見たことがありますか?
ブレイクダンス用品のcmを見たことがありますか?
ブレイクダンスの大会をテレビのゴールデンタイムで見たことがありますか?
私は一度もありません。
今後もしばらく、いや、もしかすると永遠にありえないのかもしれません。
ブレイクダンス用日をcmしたところで購買層が異常に少なくペイできないからです。
ブレイクダンスの大会を放映したところで視聴率が取れず、スポンサーが付かないからです。
一般の方にブレイクダンスの有名人を尋ねても、答えられる確率はかなり低いでしょう。
つまり誕生して今まで日本でブレイクダンスは資本主義社会からそっぽを向かれている存在なのです。
企業がブレイクダンスに投資価値が無いと判断しているのです。
ブレイクダンスを商業的に成功させ、資本主義社会に組み込まないことには始まらないのです。
プレイヤーであれば、もっと多くの人に見てもらって認めてもらいたいという気持ちがあるでしょう。
イベンターであれば、もっと多くのお客さんに来場してもらい、多くの利益を得たいと思っているでしょう。
スタジオ経営者であれば、もっと多くのお客さんにレッスンを受けてもらい、利益拡大、事業拡大をしたいと思っているでしょう。
そのために何をしていますか?
ビラを配ったり、クチコミを利用したり、インターネットで宣伝をしてみたり、、、
しかし、爆発的に増えるでもなく頭打ちを感じていませんか?
ブレイクダンス人口を増やすための方策が日本全体を通してまったく取られておらず、閉鎖的なままだからです。
そしてそれを打開するための環境整備、広報がまったくありません。
また環境整備、広報をするための財源もありません。
財源を確保する道筋もありません。
また財源を確保するために動く人材もいません。
このまま安価に消費されるままでいいのでしょうか。