bboyにはスポットライト症候群が多い

ブレイクの特色はとにかく派手で注目されやすいことです。

 

ブレイク人口もそこまで多くは無いので一般層からも割と注目されやすいです。

 

また、温かいバトルやイベントであればちょっとしたことでも沸きが起こることがあります。

 

平々凡々な日々の中で唯一注目され賞賛される瞬間です。

 

気持ち良くないわけがありません。

 

衣食住足りてる日本人が求めているのは自己の確認です。

 

自分には本当に価値があるのか?

 

笑うセールスマンではありませんが、まさに心の隙間を埋めてくれちゃいます。

 

また注目を浴びたいという一心で、やらないといけないことも投げ出して練習に没頭です。

 

こうなればもう立派なスポットライト症候群でしょう。

 

職業にするわけでもないのに、異常な時間をダンスに費やしてしまいます。

 

本当にやらないといけないことよりも、スポットライトを浴びた時の快楽を求めてしまいます。

 

このへん、実はなかなかに深刻だったりするので自覚した上でコントロールする必要があるんですが、なかなかまぁ難しそうですね、、、。

マニアがbboyのメジャー化を阻害していることに気付いているか

こと素人に厳しいbboy界。

 

とにかく深掘りしすぎたが故の弊害ではあるのだが、素人のニワカ発言に噛みつく輩の多いこと。

 

御託やウンチク、、、じゃなくてknowledgeに異様な執着を見せる者がままいる。

 

確かに重要なファクターの1つではある。

 

のだが、一般層が見たいのはブレイクのエキサイティングな部分が主だ。

 

そこにはウネウネスレッドやベーシック過ぎるフットワークは求められておらず、ましてや高尚なウンチクなどもってのほかだ。

 

聞いてもいないどうでもいい情報を投げかけられても素人は鬱陶しいだけで、欲しているのはエンターテイメントな部分だけだ。

 

あらゆるエンターテイメントに共通することだが、伝えたいテーマについて説教臭くなったり妙に説明臭くなると途端に興醒めするものである。

 

エンターテイメントはとにかく脳みそにダイレクトに響くことが重要であり、ダイレクトに響かせるためにあらゆるテクニックを詰め込むのはプレイヤーの仕事だ。

 

賛否両論あるにせよ、頭空っぽで楽しめるものが至上である。

 

受け手に理解・知識を要求するような難解なものはだめ。

 

素人相手にいちいちステップの意味や成り立ちをごちゃごちゃ説明したところで、ステップはステップ、見たままのもの以上の事象ではなく、「あぁそうなんだ。でもなんかかっこわるいね」と言われてしまえばそれで終わり。

 

たとえば自分が素人だとして、バイトではあるがバカ沸きするような激エグムーブを見てる横で知識のあるbboyが「あれは〇〇年にだれそれというbboyがやったオリジナルムーブのバイトだから本質的には価値が無いしそもそも丸パクリでださいよ」とツラツラ解説しているとめちゃくちゃうざくないすか。

「そんな上から目線ならお前できるんかい」問題も勃発するわけで、、、。

 

マニアが業界を潰す、というのはよくあることで、特に敷居の高いブレイクについては血ヘドを吐きながらやってきたプレイヤーが多いだけになおさらなんでしょうね。

 

ま、それじゃ先が無いわけですけど、、、。

bboyとはなんなのか

ブレイクタイムで踊るからb-boy

 

かつフロアーをロックさせることのできる者だけに与えられた称号

 

のはずが

 

ブレイクをやっていれば誰でもbboyになって

 

パクリまくってても開き直ったもん勝ち

 

模倣の禁止はシーンの停滞を招くけれど

 

あからさま過ぎるのはいかがなものか

 

 

経済的価値が薄いbboy

ブレイクダンスをお金を出して見たいと考えている層がほとんど存在していないことは、現場に出ている人間なら十分すぎるほどに痛感しているだろう。

 

ストリートダンスという大きな枠組みの中で同志とも言うべき他ジャンルのダンサーですら、まったくブレイクに興味が無い割合は相当に高い。

 

立ちダンサーからすると、音も聞かずにクルクル回って、フットワークは似たような動きにしか見えないという観念が過去から継続して存在し、それらが薄らいだ現在においても、今度は逆に深化・派生しすぎたがゆえにbboy以外からはどういった観点からブレイクを見ていいかが非常にわかりづらくなっている。

また、下手をするとbboyですら理解できないという事象が発生するほどに価値観が多様を極めている。

同業他社とも言うべき他ジャンルのダンサーですらいまいち理解できない局面が多い中で、果たして一般人がどういった観点から楽しむものなのかを理解するまでにどれくらいの時間がかかるのか。

 

ブレイクの「人間離れ」したところばかりが注目され続け、一般人の認識が本質から遠ざかっている状態は現在も継続している。

サッカーに興味の無い者がスーパーゴール特集だけを片手間に見ているような状態で、木を見て森を見ずの状態だ。

サッカー観戦にお金を費やす者は、自分が応援するチームであったり、ゲーム全体を味わうためであったり、テレビやネットで瞬間を切り取られただけの映像では飽き足らず、また諸々の事情について理解があるからこそ継続的に会場に赴く。

ブレイクについては、その性質上芸術鑑賞とは趣が異なるため、やはりスポーツ観戦と比較するのが妥当だろう。

 

ブレイクに対する理解の障壁。

 

bboyサイドからすると魅力満載にも関わらず興味を示さない一般層の無理解が問題だと感じ、一般層からすると価値が無いものにまで価値を付与し自己満足に浸っているbboyのエゴが問題だとも言える。

 

また、bboyはブレイク以外を踊れない層が半端じゃなく多いことも経済価値が薄い理由として挙げられる。

 

bboyがバックダンサーになりました。

パワームーブしました。

数十秒で体力を使い果たしてもう動けません。

スタイルをしました1,2分で体力を遣い果たしてもう動けません。

セットムーブしか無いので音に合わせた振りはできません。

ついでに他のジャンルはできません。

 

単純にアクセントと割り切って使用される場合は除外するにしても、これでは話にならないわけで。

 

ダンススタジオでインストラクターが必要になった場合、どちらが選ばれるか。

ブレイクしか踊れない。

ブレイク以外全ジャンル踊れる。

 

スタジオとしては、集客力を高めるため多種多様なジャンルを掲げ、かつ人件費を抑えた方が当然コストパフォーマンスが良いので後者を選択する。

 

ダンスを生活の糧とする場合、振付師、インストラクター、バックダンサー、タレント等ある程度進路が限られてくる中で、競争率やレベルが高すぎるものを枝切りした結果、大多数はインストラクターに落ち着くことになる。

なぜかというと、インストラクターの質もピンからキリで、実質誰でもできるからである。

誰でもできるとは言っても経済合理性を鑑みれば付加価値の高い者が選ばれることは至極当然なわけで、あらゆる局面で使いづらいbboyは優先的に除外されていく、ダンス界の窓際族と言っても過言ではないかもしれない。

またピークを維持できる期間が短い、いわゆる選手生命が短く、怪我をする確率が高いことも拍車をかけていると思われる。

 

bboyシーン自体の経済的な優位性、ダンサーという職種においての優位性、いずれも欠けているのが現状とという認識である。

BBOYの超低年齢化は加速する

一昔前のキッズbboyと言えば、とりあえずウインドミルやヘッドスピンをしておけばバカ沸きして盛り上がっていたもんですが、最近は異様なまでにレベルが上がってきているためちょっとした技じゃ沸きもしません。

 

子供だからできないよね♪という時代は過ぎ去り、大人も裸足で逃げだすようなモンスタークラスのキッズがゴロゴロしています。

 

従来前の頑張ったね~というあからさまな上から目線の沸きだったものが、現在では明らかに高水準のレベルを求められています。

 

15歳までに世界に出ていけないと国内レベルで留まる可能性が高い時代が既に来ています。

 

10歳までには一通りのスキル・パワームーブ・フットワーク等をマスターしておかないと次のステップに進めないほどに高度化しています。

 

中学や高校で始めました、では遅すぎる時代になっています。

 

それは仮に世界に出ないような趣味レベルであったとしてもバトルで勝つことが著しく難しい状況になっています。

 

今後は3、4歳からやってます、というブレイクエリートが珍しくなくなり、また世界に打って出るのであれば逆に早期英才教育が必要になってきています。

 

トップロック、フットワーク、パワームーブ、フリーズ

 

基本の4要素を網羅するだけでも気が遠くなるほどにも関わらず

 

オリジナリティ、ミュージカリティ、フレイヴァー、アドリビリトゥムまで習得しなければいけません。

 

しかもいずれも高水準のクオリティでなければなりません。

 

加えて10ムーブしようとへたれないスタミナやスピード向上のためのトレーニング。

 

さらに、上記を達成するために必要な下地とも言うべき筋力、柔軟性を地道に、かつ過酷に行う必要があります。

 

列挙して既に嫌になってきていますが、さらにさらに加えて言うならば、1曲でも多くの曲を聞き音楽への理解を深めるためのリスニング、多様なスタイルを理解するための動画研究、bboyの歴史の勉強、身につけるギア・シューズの研究、バトルテクニックの研究、メンタルコントロール、怪我の予防、などなど鬼のようにやることが山積しています。

 

いやほんまに大変ですわ、、、。

bboyの地域性

北から南、色々なところに移り住んだ経験からbboyの地域性についてちょろっと。

 

現在はネットの発達により地域ごとの特色は昔ほど色濃くありませんが、それでも各地域ごとのコミュニティには独自のカラーが根付いています。

 

良くも悪くも流行りに流される点や一子相伝めいた超高等技術もほぼ無いため、時代を追った連続性はありませんが、その時その時でなんらかの特色を帯びています。

 

まぁそんなことは今さらあえて言わなくても見ればわかることなので詳細については省きますが、とりあえず上手くなりたければ特別なbboy仕様の練習環境が無い限りは南に住んだ方がいいですね。

 

単純に気温の関係で、北に行けば行くほど練習環境が過酷で、まず練習する気になりませんし、しても怪我の確率がかなり高いです。

寒い、というだけで諸々のパワー・スキルをする気が起きませんし、練習場所や時間も限定されてしまい、bboyとしての幅が狭められてしまいます。

 

総合的なことを考えたら断然東京なんですが、フィジカルのことだけを考えればさらに南かなと。

東京に来ても諸事情で沈んで消えていくbboyもかなり多いですし相当気合い入れないとアレですが。

プロとアマチュアの差

異様なまでに技術が発展したがゆえに、近年プロとアマチュアの差が歴然としたものになってきている。

 

キレ・スピード・パワー・スタミナであったり、クラッシュをしない正確性であったり、クリエイティビティであったり。

 

踏襲すべき要素が遥か彼方にまで伸びており、これから世界を目指すbboy達は棘の道を歩むどころの話ではなく、業火の炎に焼かれるような思いをすることになる。

 

気分が乗らないから今日は練習しない、だとか、痛いしできないからパワーやスキルはやりたくない、なんて戯言を言う暇も無いくらいに身を費やす必要がある。

 

つまらない地味なことを永遠に反復するアスリート性を帯びていないといけない時代になっている。

 

しかし、それだけの価値が今のところ無い、と言わざるを得ないのが現状だ。

 

プロ野球やプロサッカーの選手なら全く興味が無い者でも名前くらいは知っている。

 

有名なbboyの名前を全国民がそらで言えるような時代が来ない限りは、骨折り損のなんとやら、になる可能性が高い。